12日にJR山手線内で見つかったヘビは捕獲され、遺失物として警察署に届けられたが、現時点で問い合わせはないという。JR各社の規則では、鉄道車内へのヘビの持ち込みは禁止しており、ペットのヘビが逃げ出して鉄道の遅延や客にケガを生じさせた場合、飼い主に損害賠償を求められる可能性がある。ただ、過去にも車内でヘビが発見されているが、大半が飼い主が名乗り出ることなく処理されている。ヘビは畳んだ傘に潜り込んだり、電線を伝って移動することもあり、自然に車内に入り込んだと見る向きが強い。
JR東日本などJR各社の規則によると、車内への持ち込みが認められている生き物は、「小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物」としているが、注意書きで「猛獣やヘビの類を除く」としている。無断で車内にヘビを持ち込めば、JR各社の営業規則に違反することになる。持ち込みが禁止されている危険物を持ち込んだと判断されれば威力業務妨害罪、持ち込んだ動物が乗客を噛んだりしてケガをさせれば重過失致傷罪として処罰される可能性がある。
今回、JR山手線内で見つかったヘビは、体長20センチほどのアオダイショウとみられている。日本固有種のアオダイショウに毒はなく、東京23区内にも広く分布。都市開発により生息場所は狭まっており、市街地や農耕地周辺でも発見されることが多い。
鉄道車内でヘビが発見された例では、4月16日に名古屋発東京行きの東海道新幹線こだま730号の車内で体長約40センチのヘビが見つかり、17分の遅れが出た。