栃木県で夫婦の遺体が見つかった事件で殺人の疑いで再逮捕された25歳の男。13日新たに、「指示役から報酬を増額され、殺害を引き受けた」と供述していることがわかりました。
13日、栃木県那須町で夫婦の遺体が見つかった事件の“最初の逮捕者”平山綾拳容疑者(25)が警察署から再び姿をみせました。
先月、東京・品川区の空き家のガレージで、宝島龍太郎さん(55)と妻・幸子(56)さんの首を絞めるなどした殺人の疑いで身柄を検察庁に送られました。
13日夜、新たにわかったのは、夫婦の殺害を引き受けたとされる理由です。
この事件では、合計1500万円が報酬として平山容疑者らに分配されたとみられることがわかっていますが、その後の捜査関係者への取材で、平山容疑者が「最初は遺体の処分だけ引き受けたつもりだったが、指示役から報酬を増額され、殺害を引き受けた」と供述していたことが明らかになりました。
私たちが入手した、平山容疑者とみられる男をとらえた映像。場所は品川区の五反田駅前です。男は上下黒の服を着て、電話をするようなそぶりで歩いていて、常に携帯電話を気にしているように見えます。
平山容疑者を含め、夫婦の娘の内縁の夫・関根誠端容疑者(32)ら6人が逮捕されているこの事件。殺害されたとみられる時間帯に何が起きていたのか、その詳細がわかってきました。
これまでの取材で平山容疑者は…
平山容疑者(捜査関係者による)
「夫婦を殺して遺体を処理しろと言われた」
“指示役”とみられる佐々木光容疑者(28)の名前を出し、こう供述していることがわかっていますが、その後の捜査関係者への取材で新たに…
平山容疑者(捜査関係者による)
「実行役2人と電話で連絡を取り合っていた」
「『今終わった。これから空き家を出る』と報告を受けていた」
夫婦が殺害されたとみられる時間帯に実行役とみられる元俳優の若山耀人容疑者(20)と姜光紀容疑者(20)と連絡を取り合っていたとみられることが明らかに。「殺害の方法についても話し合った」という趣旨の供述をしているということです。
そして、“首謀者”とみられる関根誠端容疑者と、宝島さん夫婦と仕事上の付き合いがあった不動産業・前田亮容疑者(36)。防犯カメラの捜査などから、2人を含めた6人全員が、夫婦が殺害されたとみられる時間帯に現場の空き家周辺にいたとみられることが新たにわかりました。
先月15日午後11時47分、空き家付近の防犯カメラ映像。殺害されたとみられる時間帯の直前、夫婦が乗ったとみられる車が映っていますが、この3分ほど前には、関根容疑者のものとみられる車が通り過ぎる様子も映っていました。さらに、その30分程前、現場から徒歩圏内の五反田駅前には、平山容疑者とみられる男が道を歩く姿もとらえられていました。向かった先には、事件現場の空き家があるといいます。
捜査関係者によると、平山容疑者は空き家に向かう途中に道に迷って人に尋ねるなどしていたとみられるということです。
シャッターが閉まった事件現場の空き家ガレージ。捜査関係者によると、平山容疑者は「実行役と連絡を取り合い、空き家近くに置いてあったキーでシャッターの開け閉めをしていた」などと供述していたことがわかりました。
また、遺体を運んだとみられる平山容疑者の車からは電気コードが見つかりました。購入した“理由”については、「上野の店にいったけど、ロープ売り場が見つからなかったから電気コードを買った」と供述していたといいます。
今は「黙秘」に転じているという平山容疑者。警視庁は夫婦が電気コードで首を絞められて殺害されたとみて調べるとともに、死体損壊容疑で逮捕されている平山容疑者以外の5人についても殺害に関与したとみて今後、捜査を進める方針です。
(5月14日放送より)