障害ある生徒に無関係な病名つけた担当教諭、会議で「寿命短い」と発言…中学からの引き継ぎも破棄

札幌市の北海道立定時制高校に通う知的障害のある生徒に対し、担当教諭が障害と無関係な病名をつけるなどしていた問題を巡り、生徒の出身中学校からの引き継ぎ事項をまとめたメモが破棄されるなど、学校側に複数の不適切行為があったことが、道関係者への取材で分かった。道が委託した弁護士らの調査で新たに判明した。
道は調査結果をまとめた報告書を公表する方針だ。道関係者によると、メモは中学での生活について記載されており、担当教諭が破棄した。学校側は学習環境について保護者との協議を怠り、視覚障害がある生徒にとっては読みにくい大きさの文字で設問が記載されたテストを実施した。
担当教諭は医師の診断なしに生徒を「血管性認知症」と決めつけて資料に記載し、内部で共有していたが、会議で「寿命が短い」などと発言していたことも調査で確認されたという。
これらの不適切行為は生徒の入学前の昨年3月に始まっていた。一人の担当教諭に校内の特別支援教育を任せきりにしていたことが主因とみられ、再発防止策では特別支援教育を理解するための研修強化や、教員間の相互チェックなどが検討されるという。
問題は昨年10月、生徒の保護者が教科担任に成績に関する相談をしたことで判明。道が12月、弁護士らに調査を依頼していた。

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