衆院東京15区補欠選挙を巡る政治団体「つばさの党」による選挙妨害事件で、妨害活動に党の支援者らも加わり、組織的に行われていたとみられることが20日、党関係者や捜査関係者への取材で分かった。支援者らは党幹事長の根本良輔容疑者(29)が住む東京都練馬区の住宅を活動拠点とし、十数人が出入りしていた。警視庁捜査2課は実態解明を進めている。
関係者によると、練馬区の住宅には、党代表の黒川敦彦容疑者(45)ら党幹部以外にも支援者の男女らも含めて十数人が出入りしていた。食事を共にし、一部は住み込みで共同生活を送っていたという。
支援者らは補選の間、他陣営の選挙カーを追跡するための車の運転や動画の撮影、配信を担当。住宅内には、動画を撮影するためのスペースも設けられていた。活動の計画を立てる拠点として使われていたとみられる。
黒川容疑者らは4月16日、他陣営の街頭演説に対し、拡声器を使い、大音量で演説に重ねるように主張を訴えるなどして選挙活動を妨害したとして逮捕された。捜査2課は、他陣営の選挙カーを車で追い回し、活動を妨害した疑いでも捜査。既に複数の陣営から被害届が提出されており裏付けを進めている。