特殊詐欺で1億円被害 「福島の復興手伝わないか」との勧誘を機に

和歌山県警和歌山西署は21日、和歌山市の70代女性が現金計1億円をだまし取られる被害に遭ったと発表した。同署は特殊詐欺事件として捜査している。
署によると、女性は令和2年10月、自宅への電話でボランティア団体職員を名乗る男から「福島の復興を手伝いませんか」と誘われて承諾すると、「法務省福島復興局」を名乗る男から「ボランティア登録番号を教えます。他人に教えないで」と電話で言われた。さらにボランティア団体職員を名乗る別の男から「福島の学校に放射能測定器を贈る。名義を貸して。登録番号も教えて」と電話連絡があり、女性が番号を伝えると、最初の男に「それは名義貸し。不正取引になる」「(番号を教えた)男が逮捕された。あなたが逮捕されないように保釈保証金が必要」と言われた。女性は指示に従い後日訪ねてきた宅配業者を名乗る男に1千万円を渡し、以後も4年6月にかけて同様に9回計9千万円を渡したという。
男らと連絡が取れなくなったことから、女性が昨年末ごろに弁護士に相談。21日になって同署に告訴状を届け出たという。

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