品川4遺体、上半身中心に複数の刺し傷や切り傷…身を守る際にできる「防御創」確認されず

東京都品川区戸越の住宅で23日、母子4人の遺体が見つかった事件で、4人の遺体には上半身を中心に複数の刺し傷や切り傷があったことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は24日に住宅の現場検証を実施。現場から搬送されて入院した父親(46)の回復を待って事情を聞き、詳しい経緯や当時の状況を慎重に調べる方針。
死亡したのは、住人の高波冬美さん(37)、小学1年の長女後藤 鈴 さん(6)、いずれも保育園児の次女後藤 玲 ちゃん(3)、長男後藤 信 ちゃん(2)。
捜査関係者によると、4人の遺体は23日午後1時半頃、訪れた高波さんの母親が1階和室で見つけた。高波さんは和室の出入り口付近、子ども3人は布団の上に倒れていて、玄関や窓は全て施錠され、玄関扉には内鍵がかけられていた。
検視の結果、高波さんは右側の胸や肩に、子ども3人は首や胸などにそれぞれ複数の刺し傷や切り傷があった。いずれも身を守る際にできる「防御創」は確認されなかった。現場からは凶器とみられる血の付いた包丁1本が押収され、警視庁は25日に司法解剖して4人の詳しい死因を調べる。
一家は5人暮らしで、父親と高波さんは今月20日に離婚が成立していたが、その後も同居を続けていた。
住宅は1階の床3平方メートルが焼けており、和室で4人と一緒に倒れていた父親は喉にやけどを負うなどして搬送された。首には自ら刃物で切ったとみられる傷もあったという。

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