福島県三春町で2020年5月、男女2人を故意にトラックではねて殺害したとして、殺人罪などに問われた無職、盛藤吉高被告(54)について、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は27日付で、検察側の上告を退ける決定をした。一審の死刑判決を破棄して無期懲役とした二審仙台高裁判決が確定する。裁判官5人全員一致の意見。
同小法廷は「究極の刑罰である死刑の適用は慎重に行わなければならないという観点を踏まえる必要がある」と指摘。その上で「綿密な計画や周到な準備に基づき、確実に遂げるべく実行した犯行とは言えない」などとして、二審同様、無期懲役が相当と判断した。
[時事通信社]