転校の要望かなわず「苦しみから逃れる唯一の希望が絶たれた」 中1自死で第三者委が指摘 同級生らのいじめ認定

「苦しみから逃れる唯一の希望が絶たれた」。中学生の自死をめぐり、第三者委員会が市の教育委員会らの対応を指摘しました。 おととし3月、自ら命を絶った大阪府泉南市の中学1年生・松波翔さん(当時13)。翔さんは生前、「いじめを教師に相談したが対応してくれない」と家族に話していました。 5月31日、市の第三者委員会が会見を開き、同級生らが、過去に不登校だった翔さんに対して「少年院帰り」と言うなどのいじめがあったと認めたうえで、学校や市教委については「本人や保護者に親身になって対応できていたかは疑問。十分な対応だったとはいえない」などと話しました。また、翔さんと母親が「市外へ転校したい」と市教委に訴えるも要望がかなえられなかったことについては、「苦しみから逃れる唯一の希望が絶たれた」としました。 (第三者委員会の委員)「(翔さんが)どういう立場に追いやられているかということをきちんと理解していれば、本人たちが希望する転校の在り方も選択肢に入ったのではないか」 遺族は「市教委や学校には自分たちの非を認めて真摯に受け止めてほしい。これで変わらなければ息子に前向きな報告はできない」とコメントしています。

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