熊本県警が、入管難民法違反(不法残留)容疑で4日に現行犯逮捕したベトナム国籍の男性(25)について、能登半島地震を受けた特別措置で在留期間が今月30日まで延長されていたとして釈放していたことがわかった。県警は、福岡出入国在留管理局が逮捕前の照会に「不法残留」と回答したとしている。
県警によると、男性は技能実習生として入国し、同県山鹿市の廃品回収の作業場で働いていた。在留期間は今月2日までで、最長で2年ほど過ぎていた疑いがあった他の5人とともに現行犯逮捕された。いずれも容疑を認めていたという。
一方、同局から5日、「不法残留にはあたらない」と県警に連絡があり、在留カードの住居地が新潟県と確認した。能登半島地震を受け、災害救助法が適用された石川、新潟県などの4県47市町村に住居地がある外国人は、特定非常災害特別措置法に基づき、在留期間が今月30日まで延長される。このため、県警は逮捕から約26時間後に釈放した。
県警は「適正な手続きを取っており誤認逮捕ではない」としている。