「子どもの心情配慮を」 学校健診巡り、群馬県が市町村に注意喚起

群馬県みなかみ町の小学校の健康診断で男性医師(78)が本人や保護者の同意を得ずに児童の下半身を目視した問題で、県教育委員会は10日、県内の各市町村教委に対し、児童と生徒のプライバシーと心情に配慮し、適切に健康診断を実施するよう注意喚起した。
県教委は健康診断で身長・体重など学校保健安全法で定めた項目を実施するよう求めた。それ以外の項目は健康診断マニュアルに従い、学校や教育委員会の責任で保護者の理解と同意を得て実施するよう指摘。義務でないことも明示するよう要請した。
文部科学省が1月に出した健康診断に関する通知では、体を原則、体操服やタオルなどでおおい、服の下から聴診器を入れる可能性を事前に児童と保護者に説明するなど、プライバシーと心情に配慮した健康診断を実施するよう求めていた。同省健康教育・食育課の担当者は「今後、各県担当者が集まる会議で改めて通知を再周知したい。定めていない項目を実施するなら健康診断の趣旨や目的に沿う必要があり、保護者の理解と同意も必要だ」と指摘した。【田所柳子】

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