遠藤章さん死去 「スタチン」発見、高脂血症の治療薬開発に道 東京農工大特別栄誉教授

動脈硬化の主な原因であるコレステロールの血中濃度を下げる物質「スタチン」を発見し、高コレステロール血症(高脂血症)の治療薬開発に道を開いた東京農工大特別栄誉教授の遠藤章氏が5日、死去した。90歳。葬儀・告別式は近親者で執り行った。後日、故人をしのぶ会を行う予定。
製薬大手、三共(現第一三共)の研究員だった昭和48年、青カビからスタチンを発見。コレステロールの血中濃度を劇的に下げる効果を確認した。ペニシリンと並ぶ「奇跡の薬」として各社が相次ぎ発売し、心筋梗塞や脳卒中などの治療・予防薬として大きな効果を発揮した。
秋田県出身。東北大農学部を卒業後、三共主任研究員、東京農工大教授などを歴任。平成18年、日本国際賞。20年、米ラスカー賞。23年、文化功労者。

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