7月7日投開票の東京都知事選について、読売新聞社は世論調査と取材を基に情勢を分析した。3選を目指す現職の小池百合子氏(71)が先行し、前参院議員の蓮舫氏(56)、広島県安芸高田市前市長の石丸伸二氏(41)が追う展開で、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)は伸び悩んでいる。ただ、有権者の2割以上が態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
今回の都知事選は、自民党や公明党が小池氏を支援する一方、蓮舫氏には告示直前に離党した立憲民主党や共産党が支援に回り、事実上の与野党対決となっている。
調査結果を支持政党別にみると、小池氏は、自民支持層の7割、公明支持層の9割を固めた。蓮舫氏を支援する立民の支持層も2割が小池氏を支持した。一方、蓮舫氏は立民支持層の6割強、共産支持層の7割弱が支持した。
有権者の5割近くを占める無党派層は、3割が小池氏を支持。蓮舫氏と石丸氏を支持する無党派層はともに1割強だったが、石丸氏がやや上回った。男女別では、小池氏は男女ともに支持が厚めで、蓮舫氏と石丸氏は女性の支持が少なめだった。
争点として重視する問題(複数回答)を尋ねたところ、「高齢化対策や福祉政策」が79%と最多、「景気や雇用対策」78%、「地震・台風などの防災対策」77%と続いた。各候補が重点公約に掲げる「少子化対策や子育て支援」と「教育や青少年対策」がそれぞれ67%だった。
2期8年の小池都政の評価については、6割強が「評価する」とし、「評価しない」は3割弱だった。
調査は6月28~30日、都内の有権者を対象に、無作為に作成した番号に電話をかける方法で実施した。有権者の在住が判明した1283世帯で、743人から回答を得た。回答率は58%。
都知事選には過去最多の56人が立候補している。