米兵による性的暴行事件が沖縄県内で相次いで発覚したことを受け、沖縄県議会(中川京貴議長)は10日の本会議で日米両政府に対する抗議決議と意見書の両案を全会一致で可決した。県議団は近く上京し、関係機関に抗議・要請行動する方針。
米側に対する抗議決議は「昨年12月の事案は未成年者を対象とした極めて卑劣な行為であり、日米両国の法と正義に照らしても断じて許されるものではない」と強調。米軍関係者の犯罪事案については、被害者のプライバシーを守ることを第一としつつ、県や関係市町村への迅速な通報を求めている。
また被害者への謝罪と完全な補償の他、丁寧な精神的ケア、米軍構成員等の綱紀粛正の徹底と夜間外出規制などの再発防止策も求めた。宛先は駐日米国大使、在日米軍司令官、在日米軍沖縄地域調整官、在沖米国総領事ら。
また、日本側に対する意見書では「捜査当局や外務省からの情報提供がなかったことで県民から疑念を持たれている」と指摘。抗議決議同様、被害者への補償やケアを求めたほか、迅速な通報を可能とする措置をとること、地位協定改定なども求めている。宛先は首相、外相、防衛相、沖縄担当相。