大阪市都島区にある「大阪市立総合医療センター」の金庫に保管されていた筋弛緩剤『ロクロニウム』1瓶(25mg)の紛失。 大阪市の横山市長は16日、「あってはならない事態」と述べ、きのう保健所が立ち入り調査したことを明らかにしました。 大阪市によりますと、病院では7月10日、ロクロニウムの瓶4本をケースに入れて薬剤を管理する部屋に保管。翌11日、1本のみ手術に使用し、空瓶と未使用の瓶を金庫に返却しましたが、12日午前10時ごろに確認したところ、25mg入りの瓶1本がないことが判明しました。 院内を探したものの発見できていないということです。 ロクロニウムは毒薬に指定されていて、25mgは大人1.5人分の致死量にあたり、病院は盗難の可能性もあり警察に相談しています。 大阪市の横山市長は16日、「筋弛緩剤を1ケース購入し、ケースの中に4つ瓶が入っていて、1瓶使って、確認したところ1瓶見当たらない(という)比較的短期間で起こっている」などと状況を説明。 大阪公立大学のキャンパス内から青酸カリや青酸ソーダが消えたことに続き、「また病院で起きてしまったというのは、本当にあってはならないことで、大変申し訳なく思う。」と述べました。 市長は、前回(大学)は長期保管していた毒物で、今回(病院)は短時間と、ケースの違いがあるとしながら、「不正使用されると、重大な事態を招きかねない深刻な事態で、管理は再度徹底をしていきたい」としました。 大阪市保健所は15日午後、病院に立ち入り調査を実施したということで、劇物の取り扱いなど問題がなかったかどうか、確認していくということです。