海上自衛隊の潜水手当不正受給で、海自の捜査機関である警務隊が昨年11月、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使容疑で潜水艦救難艦の元ダイバー4人を逮捕していたことが18日、分かった。海自が明らかにした。海自は今月12日、不正受給で計65人を懲戒処分にしたと発表。逮捕者のうち3人は65人に含まれていたが、触れていなかった。失墜した信頼の回復が急務となる中、逮捕者が出ていた事実に言及しなかった姿勢に批判の声が上がるのは必至だ。
海自はこれまで、65人の処分は今月12日付としていた。だが18日の説明で、逮捕者3人が昨年4月と11月に免職の懲戒処分を受けていたと訂正。残る1人は依願退職して処分を受けていない。いずれも昨年12月に起訴猶予処分となった。
海自の担当者は18日、逮捕を公表しなかったことに関し「隠蔽の意図は全くない」と釈明。処分日の誤りは「事務的ミスだ」と主張した。
海自は12日、深い海での潜水を可能にする「飽和潜水」の訓練でダイバーが手当計約4300万円を不正受給したと発表した。