オリンピアンから国会議員へ 堀井学議員が自民党を離党 公職選挙法違反の疑いで事務所など捜索

自民党の堀井学衆議院議員が、自身の選挙区の有権者に違法に香典を提供したとして、東京地検特捜部は18日、公職選挙法違反の疑いで強制捜査に乗り出しました。
堀井議員は18日に自民党を離党しました。
(記者)「午前11時前になりました。衆議院議員宿舎の前です。東京地検特捜部の係官がいま家宅捜索に入ります」
午前11時前、自民党の堀井学衆議院議員の議員宿舎などに入った強制捜査。
さらに同じころ、登別にある地元事務所や自宅にも関係者の姿がー
現職国会議員の政治活動に一体、何があったのでしょうか。
スピードスケートの選手として活躍した室蘭市出身の堀井議員。
1994年のリレハンメルオリンピックでは銅メダルに輝きました。
(堀井学さん)「いま現時点では銅メダルなので、少しでもきれいな色に近づけていきたい」
その後、長野オリンピックやソルトレークシティーオリンピックにも出場。
スピードスケート選手として一時代を築きました。
引退後は政治家の道へ舵を切りました。
2007年に道議会議員選挙で初当選、2期務めました。
(堀井学議員)「このいま私の燃えたぎる使命感をこの登別市に命を懸けて使って参ります」
2012年には衆議院議員選挙北海道9区から出馬し初当選。
2021年の衆院選では比例復活し、4期目を務めています。
オリンピアンから国会議員へ、見事な転身を遂げた堀井議員。
近年は、カツラを着用した姿を前面に出し「二頭流」をキャッチフレーズに活動を続けてきました。
しかし、陰りが見え始めたのは2023年のことでした。
所属する安倍派のパーティー券を巡る裏金事件で、派閥からのキックバック合わせて2196万円を、政治資金収支報告書に記載していなかったことが発覚。
(堀井学衆院議員)「国民の皆さま方、道民の皆さま方に深くお詫びを申し上げます。政治家として1人の男として人間としてけじめをつけたい」
堀井議員は先月、裏金事件などの責任をとるとして、次期衆院選に立候補しないと表明しました。
(青柳記者)「東京地検特捜部の係官が午前中から捜索に入りました。あちらにある小屋から先ほど、ダンボールを手にして事務所に入っていく姿が見られました」
関係者によりますと、堀井議員は2022年ごろ、自身の選挙区である北海道9区の複数の有権者らの葬儀に、自身の名義の香典を秘書に持参させるなどして違法な寄付をしていた疑いが持たれています。
寄付の金額は合わせて数十万円にのぼるとみられます。
堀井議員は18日、自民党に離党届を提出し、受理されました。
自民党の茂木幹事長は「極めて遺憾。しっかりと説明責任を果たしてもらいたい」とコメントを発表しました。
地元の有権者はー
(登別市民)「がっかりしましたね。失敗したなと思いましたね」
(登別市民)「やっぱりいけないことをするのはだめじゃないかなと思います。それをわかっていると思うんですよね、議員になった時点で」
特捜部は、自民党の派閥のパーティー券を巡る事件の捜査の過程で今回の疑いを把握したとみられ、すでに堀井議員の元秘書らから任意で事情を聞いており、実態解明に向けて捜査を進めるものとみられます。

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