11月5日の投票日まで約3カ月半。再選を目指した現職大統領がこの時期に出馬を断念するのは極めて異例だ。
米国のジョー・バイデン米大統領(81)が21日、大統領選から「撤退する」と表明した。バイデン氏はSNS上で、《大統領を務められたことは、私の人生で最高の栄誉だ。再選を目指したが、私が身を引き、大統領としての残り任期の職務を全うすることがわが党と国家にとって最善だと信じる》と説明。民主党の後継候補として、カマラ・ハリス副大統領(59)を支持した。
電撃撤退の表明を受け、岸田文雄首相(66)は22日午前、記者団に対して「米国の国内政治に関わることなので、直接コメントすることは控える」とした一方、「バイデン大統領として、政治的に最善の判断をするという思いでの判断だと認識している」と語った。
■“盟友”を失う岸田首相の名誉ある撤退の判断は……
4月に国賓待遇で米国を訪問した際、大統領専用車「ビースト」の車内でバイデン氏と並んで笑顔の2ショット写真を撮影していた岸田首相。「政治的に最善の判断をするという思いでの判断」と感想を述べたことに対し、SNS上では22日朝からこんな声が拡散された。
《バイデン大統領に続いて撤退するべき政治家はもちろん誰か理解しているよね。岸田さん、アナタですよ》
《そうはいってもバイデン氏は内政も外交もまとめていた。ただ年齢的にね。そのバイデン氏よりも15歳も若い岸田首相は?支持率2割台だけど。一緒にサヨナラでいいんじゃね?》
《「フミオ!お前も辞めるべきだ」。バイデンさん、こう言ってくれないかな》
岸田首相に対しても「ヤメロ」の大合唱だ。
岸田首相が総裁選出馬について「撤退することが政治的に最善な判断」と決める日は果たして来るのか。
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