【29歳パパ活女子に懲役5年6か月】法廷で明かされた激動の半生「14歳から援助交際」「友人の借金を押しつけられネカフェ生活」「2度の窃盗歴」

7月18日、2023年5月に神奈川県JR平塚駅前で知人男性Aさん(当時49)の腹を刺して殺人未遂などの容疑で逮捕された無職・伊藤りの被告(29)に、横浜地裁小田原支部は懲役5年6か月の判決を下した。逮捕直後、伊藤被告のX(旧Twitter)アカウントが見つかり、SNS上で話題に。「P活(*編注:パパ活の隠語)」「会社員」「28歳/155cm/72kg/D」「リピさん優先」「平日19:00~と土日に会えます」とパパ活で使用される“スペック”が掲載されたプロフィールのほか、パパ活の日常を想像させる自分の裸姿をうつした写真、さらに“乱倫パーティ”参加にかかわる赤裸々な投稿が明らかになった。
いったいなぜふた回り近く年の離れたAさんを刺すことになったのか。6月28日から始まった公判で明らかになった伊藤被告の生い立ちを振り返る。【前後編の前編】
* * * 法廷に現れた伊藤被告は、白いワイシャツ、黒いズボンで髪を後ろで結んでいた。逮捕時より少し痩せたように見えたが血色はよく、声にも力がある。
弁護人や検察官から、初めての乱倫パーティ参加から、犯行に及ぶまでの約5か月間の出来事のほか、伊藤被告の幼少期からの生い立ちに関する質問が相次いだ。
伊藤被告は岐阜県岐阜市出身。母と弟3人の5人家族。父は物心つく前に離婚していたという。
小学校では空手を習い、黒帯に。中学校では剣道に打ち込み、2段を取得するなどスポーツに没頭していた。しかし、高校で剣道強豪校に進学したものの部活動について行けず、周囲とも次第に距離を置くことに。授業にもついていけず、半年で退学した。高卒認定試験に合格し、大学に進学するも「授業の部屋がわからない」などで孤立し、半年で中退している。
その後、介護職の正社員として就職するも「同じミスを繰り返したことで嫌なことを言われた」という理由ですぐに退職。その後、居酒屋や書店でアルバイトをするものの、やはり人間関係に悩んだ。
周囲とうまくやれないことから、自宅に引きこもるようになった伊藤被告。20歳の頃に発達障害の診断を受け、障害年金が支給されるようになる。本人は診断が出たことに「ほっとした」という気持ちを抱いたというが、「もう少し早く診断が出てほしかった」とも吐露した。逮捕後の精神鑑定で、伊藤被告のIQは「知的障害の基準70より少し高い85」という結果がでている。証人尋問で出廷した精神科医は「言語性IQが平均を超えているため、一見、障害があるように見えないが、その他の数値が低く、学業や仕事などでミスを繰り返したのではないか」と証言した。
母親の交際相手の財布からお金を盗んで家出

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