防衛省は31日、中国海軍のシュパン級測量艦1隻が同日午前6時頃、鹿児島県・口永良部島の南西から領海に侵入し、2時間近く航行したと発表した。中国海軍艦艇の領海侵入は昨年9月以来で13回目となる。海上自衛隊の艦艇や航空機が警戒監視にあたった。
国連海洋法条約は軍艦を含む船舶に対し、沿岸国の安全を害さない限り、他国の領海を通航する「無害通航」の権利を認めているが、測量活動は該当しない。防衛省によると、測量艦に特異な動きはなく、同県・屋久島の南西から領海を出て南に向かった。
中国軍を巡っては8月26日、情報収集機1機が長崎県・男女群島沖の領空を侵犯している。外務省の 鯰 博行・アジア大洋州局長は31日、在日中国大使館の施泳公使に対し、中国軍の一連の動きに強い懸念を伝え、抗議した。