東京・代々木の路上で女性を包丁で切りつけたとして、警視庁は5日、中国籍で自称都立定時制高校3年の男(19)(自称渋谷区在住)を傷害容疑で現行犯逮捕した。男は「誰でもいいから人を殺そうと思った」と供述しており、警視庁は容疑を殺人未遂に切り替えて経緯を調べる。
発表によると、男は5日午後11時20分頃、渋谷区代々木の路上で、一人で歩いていた20歳代女性の後頭部などを包丁(刃渡り約18センチ)で複数回切りつけ、全治約1か月の重傷を負わせた疑い。女性は自力で近くのコンビニ店に駆け込んで助けを求め、救急搬送された。頭や手などに数十か所の切り傷を負っていたという。
男は通行人らの110番で駆け付けた警察官に取り押さえられ、付近からは血の付いた包丁が見つかった。
調べに対し、男は「家から持ってきた包丁で後ろから切りつけた。1年くらい前から人を殺したかった」などと供述。警視庁は2人には面識がなく、男が無差別に襲ったとみている。
現場はJR代々木駅から西に約700メートルの住宅街。周辺に設置された防犯カメラには、男が逃げる女性を追い回し、刃物で 執拗 に襲っている様子が映っていた。
近くに住む女性(74)は「就寝中に『助けて』という女性の悲鳴を聞き、怖くて家を出られなかった」と不安そうに話した。