マイナンバーカードと健康保険証の一体化を巡り、林芳正官房長官が12月と決まった現行保険証の廃止時期の見直しに言及したことについて、廃止を主導してきた河野太郎デジタル相は8日、「官房長官も閣内で政策を推し進めてきた一人だ。発言の真意を確認しなければいけない」と述べた。北海道新十津川町で記者団に語った。
河野、林両氏はともに自民党総裁選への出馬を予定している。河野氏の発言を受け、林氏は同日、熊本市で記者団に「マイナンバーカードを使った保険証にはいろんな不安の声が出てきている。私も直接耳にした。皆さんが納得した形でスムーズに移行するために必要なことを検討したい」と改めて強調した。
石破茂元幹事長も8日、廃止時期の見直しはあり得るとの考えを示した。東京都内で記者団に「紙がなくなることで不利益を感じる人がなくなることが第一だ」と述べ、まずは政府が懸念払拭に取り組むべきだと指摘。それでも支障を来す人が残る場合の対応として「(現行保険証とマイナ保険証の)併用も選択肢として当然だ」と主張した。
[時事通信社]