自民党総裁選に出馬表明した高市早苗経済安全保障担当相が、自身の政策を訴えるリーフレットを党員らに送付していたことが10日、分かった。派閥裏金事件を受け、同党は「金のかからない総裁選」を標ぼう。文書の郵送などを禁じており、党内から批判の声が出ている。
リーフレットは、高市氏の「国政報告レポート」との体裁。しかし、内容は「『令和の省庁再編』に挑戦」「今を生きる日本人と次世代への責任を果たす」などと、出馬表明の記者会見で掲げた政策と酷似している。
高市氏は記者団に「ほとんどは(禁止前の)8月中に郵送作業を終えている。全く違反行為にはならない」と主張したが、他候補側は「ずるいことはやめるべきだ」と対応を疑問視。重鎮は「党内で決めたルールも守れない人が総裁選に出ても支持は離れていく」と冷ややかに語った。
[時事通信社]