福岡市は13日、部下の女性職員を市庁舎の個室に長時間拘束し、叱責しながら「好きだ」などと発言したとして、農林水産局の男性部長(59)を停職6カ月の懲戒処分とした。約半年間、女性職員の机の引き出しに菓子を入れるなどセクシュアルハラスメントとパワーハラスメントを繰り返したとしている。
市人事課によると、部長は2023年12月~24年5月、面談と称して2、3時間にわたり女性職員を個室に拘束。別の職員の業務で叱責し、必要のない反省文を複数回書かせた。叱責の際に「愛している」との発言もした。また、同僚らとの飲み会と思って参加したところ、部長と2人きりの食事となり、ドライブに誘われたという。
部長は市の聞き取りに「恋愛感情はなかった。期待している職員なので頑張ってほしかった」と話している。
また、市地下鉄で偶然乗り合わせた女性に約10年間、ストーカー行為を繰り返したとして、経済観光文化局の男性係長(47)を減給10分の1(6カ月)の懲戒処分とした。
係長は女性と乗り合わせた際、降車後に女性の勤務先と思われるビルの近くまで後を付け、後ろ姿をスマートフォンで撮影する行為を繰り返した。24年6月にストーカー規制法違反容疑で書類送検された後、福岡地検で7月に不起訴処分となった。市の聞き取りに「最初に見かけた時に可愛いと思ったが、声をかける勇気はなかった」と話しているという。【竹林静】