H2A49号機、まもなく打ち上げ 日本の名作ロケット、引退まであと2機

日本の主力大型ロケット「H2A」49号機が、きょう26日午後2時24分20秒、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる。極めて高い打ち上げ成功率から「名作ロケット」と呼ばれるH2Aは、今年度中に50号機まで打ち上げて運用を終了し、後を継ぐH3に移行する計画で、引退まで残りわずか2機だ。
平成13年8月に初号機が打ち上げられたH2Aは、これまで48機中47機の打ち上げに成功。97・9%という世界的に非常に高い成功率で、日本の宇宙開発を支えてきた。小惑星リュウグウから試料を持ち帰った探査機はやぶさ2も、日本初の月面着陸に成功した探査機スリムも、H2Aが宇宙へと送り出した。
ただ、打ち上げ費用は約100億円と高く、打ち上げまでの準備期間も約2年と長かった。世界的に需要が急拡大中の衛星打ち上げビジネスにおいて、受注獲得への競争力は高くなかった。
そのため、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は、H2Aで蓄積したノウハウを基に、後継のH3を開発。打ち上げ費用や準備期間を半減し、競争力を世界水準に高めて日本の宇宙ビジネス拡大を狙う。
(伊藤壽一郎)

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