高級ディナーや北海道旅行…詐欺グループでの役割は「士気上げ」 公開手配の男を逮捕

2つの詐欺グループの拠点が一斉摘発されたSNS型投資詐欺事件で、大阪府警は27日、詐欺容疑で公開手配していた中山直哉容疑者(26)=住居不定=を逮捕したと発表した。片方のグループの上位幹部で、26日午後10時ごろに府警本部へ出頭した。両グループでの逮捕者は計106人になった。
府警によると、中山容疑者は、現金約10万円とパスポートを所持していたが、スマートフォンは持っていなかった。「友人から指名手配されていると聞き、出頭することにした」という趣旨の説明をしているという。
中山容疑者はグループ内で、給与の最終確認やメンバーの「士気を上げる」役割を担っていたという。具体的には「打ち子」らを束ねる現場リーダーに大阪・心斎橋で1人7、8万円のディナーをごちそうしたり、売り上げ目標を達成したら、メンバーらを北海道旅行へ連れて行ったりしていた。
逮捕容疑は共謀し、5~6月、30代女性にSNSを通じてバイナリーオプション(BO)の投資を持ち掛け、情報商材名目で現金約140万円をだまし取ったとしている。
府警は複数の投資詐欺グループを統括し、全体のトップの会社役員、池宮悠仁容疑者(29)ら男5人を詐欺容疑などで公開手配している。うち4人はすでに出国しているとみられる。情報提供は、府警特殊詐欺捜査課(06・6943・1234)。

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