「次から次に身内が亡くなり、奇妙だと感じていた」…不凍液で相次ぎ殺害された疑い

細谷勇さん(当時73歳)の親族男性(88)は25日、取材に対し、「(再逮捕が)真相の解明につながればいい」と語った。
男性などによると、勇さんは千葉県東金市出身。高校卒業後、東京・浅草の皮革製品を扱う店に就職。1979年に独立して台東区内に皮革加工会社「ホソヤ産業」を設立した。
経理担当だった妻の八恵子さん(2018年に68歳で死去)と夫婦で革製品の販売を手掛ける会社を切り盛りし、夜遅くまで働いた。
仕事を終えた後に自宅などでビールを飲むのを楽しみにし、休日は取引先の担当者とゴルフに出かけた。当時を知る近隣住民の女性は「倹約家で、仕事熱心な人だった」と振り返る。
3人きょうだいの末っ子の健一被告(43)が81年に生まれると、勇さんは「初めての男の子」と喜んだ。「会社の跡取りにする」と張り切り、幼少期から言葉遣いを注意したり、大学まで進学させたりとしつけや教育に熱心だったという。
勇さんは2017年春頃に体調を崩して台東区東上野の病院に検査入院。当初は見舞い客と談笑していたが、体調はみるみる悪化し、半年後には受け答えも難しい状態に陥った。その後も入退院を繰り返し、18年6月に病院で亡くなった。
健一被告ら夫婦は次女と姉への殺人容疑でも逮捕されており、男性は「次から次に身内が亡くなり、奇妙だと感じていた。家族で何があったのか。公判などの場で、2人に話してもらいたい」と話した。

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