【名護】二十歳の集いに着用する振り袖やはかまを巡る問題で、当日の着用が危ぶまれていた名護市の二十歳の25人が12日、無事にそろいのはかま姿で式典に参加した。貸衣装会社「スマイリー」(那覇市、比嘉基生代表)がはかまを用意した。(北部報道部・松田駿太)
はかまや振り袖を販売・レンタルする名護市の業者が、式典に参加する若者から代金を受け取った後、業務委託先のスマイリーに納金しないまま連絡が付かなくなり、スマイリーが業者を業務上横領罪で刑事告訴していた。
スマイリーは、名護市や金武町、今帰仁村などから注文のあった約120人分のはかまや振り袖を式典までに本人たちに届けた。
名護市の玉城翔也さん(20)は羽地中72期の同級生計25人分のはかまを注文し、代金約150万円を業者に支払った。
「みんなに伝えたら不安になるし、どうしようかと悩んだ」と振り返る。一方で「スマイリーの社長が『大丈夫』と伝えてくれ、安心して今日を迎えられた」とも話した。
背中に「羽地」「第七十二期生」と刺しゅうを入れたはかまをまとい「めちゃくちゃうれしい。今日はみんなではっちゃけて、また明日から社会人として仕事を頑張りたい」と満面の笑みで語った。
玉城大海(たいが)さん(20)はトラブルを報じるニュースを見た友人から「大丈夫か」と心配されたという。「いろいろあったけど、関係者のおかげで着ることができほっとしている」と安堵(あんど)の表情を見せた。