大津市皇子が丘のタワーマンション(38階建て)で高齢夫婦が殺傷された事件で、夫婦の50代の男性親族の所在が事件直後から分からなくなっていることが5日、捜査関係者への取材で分かった。滋賀県警大津署捜査本部はこの親族が何らかの事情を知っている可能性もあるとみて行方を追っている。
捜査本部では、犯行前後の時間帯に現場マンションの防犯カメラに写ったとみられる男性の写真を印刷したチラシを作製。近隣の飲食店などに配布し、連絡を呼びかけている。
捜査本部によると、2月25日午前11時55分ごろ、現場マンションで「女性が出血して倒れている」と110番があった。警察官が11階のエレベーターホールや同階の居室内で、無職の岩崎安三さん(78)と妻の公恵さん(74)が倒れているのをそれぞれ発見。その後、岩崎さんの死亡が確認された。
いずれも頭部や顔面に出血を伴う傷が複数あり、公恵さんも一時意識不明の重体だった。当時部屋は施錠されていた。