れいわ山本太郎氏「鬼畜の所業」に石破首相が応酬「全くありません」能登半島地震の政府対応巡り

れいわ新選組の山本太郎代表は6日の参院予算委員会で、昨年1月に発生した石川・能登半島地震をめぐる政府の対応を厳しく批判した。昨年の衆院選直前に自身が求めた奥能登地区の土砂撤去に適切な対応を取らず、自衛隊派遣もなされなかったとして「鬼畜の所業です」と、強い表現で石破茂首相らに指摘した。
山本氏は、昨年10月8日の代表質問で、奥能登の土砂撤去に自衛隊の派遣を求め、首相が「具体的なニーズを生じれば自衛隊活用検討を含め、政府全体で必要な支援を行っていく」と応じたとしながらも、「ニーズがあるかを、ろくに確認せず衆院を解散し衆院選に打って出た。自民党の党利党略のために被災地は置き去りになった」と、指摘した。
また、現地への自衛隊派遣について、「『緊急性』『公共性』『非代替制』を勘案して検討する」と規定された3要件を、現段階で満たさないと防衛省幹部に伝えられたという坂井学防災相の主張にも反論。石川県の馳浩知事についても「被災地自治体として、さっさと(自衛隊派遣を)要請すれば良かった。大きな間違いだ」と訴えた。
その上で「自衛隊派遣が必要なほどの災害なのに、解散総選挙を優先させ、その批判をかわすために派遣要請が出されないよう、水面下で画策することはあまりにも不適切で、鬼畜の所業です」と指摘。「被災地の復旧・復興を永田町と霞が関でじゃましないでいただきたい」と、持論をまじえて訴えた。
2月に奥能登を訪れた際、土砂かき出しの人手が不足している現実にも接したとして「自衛隊並みのマンパワーがなくては大幅な遅れが出るのは、だれの目にも明らかだ」「もう1度、知事とお話し合いをしていただけないか」と、石破首相に要請した。
これに対し、答弁に立った石破首相は「私どもは鬼畜の所業をしたつもりは、まったくございません」と、反論した。
その上で「委員がおっしゃるように、実態を常に把握するのは大事なこと。国会の場でこのような指摘をたまわりましたので、(馳知事とは)しばしば連絡をとっているが、実情がどうなっているか把握をさせていただく」と応じた。
山本氏は「もう1度確認いただくということで、ありがとうございます」と述べつつ「現場を見ていただきたい。岩手の山火事にも視察に行っていただきたいし、能登にももう1度入っていただきたい。よろしくお願いいたします」と、石破首相に求めた。

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