「司法は生きていた」生活保護費引き下げ控訴審 逆転勝訴 札幌高裁「厚労大臣 裁量権の逸脱・乱用」

生活保護費の基準を見直し支給額を引き下げたのは不当だとして生活保護受給者らが道や札幌市を訴えた裁判の控訴審で、札幌高裁は一審判決を覆し原告側の訴えを認めました。
本間壮惟記者)
「今、旗が掲げられました。司法は生きていた、逆転勝訴と書かれています」
道内に住む生活保護受給者およそ100人は、2013年から2015年にかけて行われた生活保護費の引き下げは最低限度の生活を保障した憲法25条に違反するとして道や札幌市などに引き下げの取り消しを求めています。
18日の控訴審で札幌高裁の齋藤清文裁判長は「物価の下落をもとに算定された引き下げ率は議論が尽くされていたわけではない。厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱または乱用が認められ違法」として原告の請求を棄却した一審判決を覆し、引き下げ処分を取り消す判決を言い渡しました。

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