発生から4日目を迎えた愛媛県今治市の山林火災。鎮圧の見通しは立たず、生活への影響も広がっています。
いまだ鎮火のめどが立たない愛媛県今治市の山林火災。発生から4日目となったきょうも228人が避難しています。
現場近くの国道や高速道路では通行止めが続き、至る所で渋滞が発生。
仕事にも影響が…。地元で建設業を営む男性。会社の倉庫が朝倉地区にあるといいます。
建設業を営む檜垣博之さん 「この山を一つ二つ越えたところに僕の倉庫があるんですよ。倉庫が燃えて駄目になってないか、トラックが燃えて駄目なってないか、心配やね」
きのう、今治市の郷桜井地区では…
近隣住民 「もう火の海になっていて、家も燃えていて」 「絶対ここには(火は)来ないね、大丈夫やねって言っていたら間近で起こっているから、ちょっと不安で仕方ない。あぁ、もうひどくなってきよる」
火の手は民家にまで押し寄せていました。
「うわ!今、爆発的に激しく炎が燃え上がりました」
消防によりますと、収束が見えたとはまったく言えない状況だということです。
自衛隊や各地の消防援助隊が消火活動を行うなか…。火が迫るなか、懸命な消火活動をしてるのは地元消防団。
今治市消防団方面隊長 藤田政和さん 「火を見たら消さなくてはならんと思うでしょ。民家に火が広がらないように守る形で」
現在、山林火災による焼損面積は400ヘクタールを超え、住宅と倉庫あわせて9棟が全焼しています。
きのう午後4時ごろ、JR伊予桜井駅近くの民家が全焼しました。その焼け落ちた家の前で呆然とする男性、越智通仁さん(55)。生まれ育った家がすべて焼失しました。
越智通仁さん 「改めて見るとつらいですね…」
避難所にいる母親は、この状況をまだ知らないといいます。
越智通仁さん 「本人の中では、ここまでってのはわかっていないと思うんです。実際まだ、きのうのきょうでこの状況を見せるのはつらいかなって…。自衛隊の人とか消防団の方に頑張ってもらうしかないので、早く収まることを願っていますね」
今治市はあす、雨が降る予報。山林火災の収束が期待されます。