来月開幕する大阪・関西万博の公式ガイドブックに、絵本作家が描いた絵が、未完成のまま掲載されていることがわかりました。
先週（３月１９日）に発売された「２０２５年日本国際博覧会公式ガイドブック」は、大阪府や国が作る日本国際博覧会協会が公募し、審査を通過したＪＴＢパブリッシングが発行しました。
イラストを制作した絵本作家の青山邦彦さんによりますと、青山さんは２月１０日に完成したイラストをＪＴＢパブリッシングから仕事を請け負った編集社に提出しました。
ところが現在販売されているガイドブックには、レイアウトを確認してもらうため完成の５日前にスマホで撮影し送信した未完成のイラストが、引き延ばされそのまま掲載されているいうことです。
青山さんはＡＢＣテレビの取材に対し「よりによってこんな大舞台で考えられないことが起きてしまった。信じられない」「思いを込めて書いた渾身の作品なので、しっかりと世の中に出て欲しい」と訴えています。
ＪＴＢパブリッシング側からは「万博協会から、本屋からガイドブックを切らすなと言われており、回収は一存では出来ない。重版したものに完成稿を載せる形で対応したい」と説明されたということです。
この問題を受けて万博協会で副会長を務める大阪府の吉村知事は「本当にお詫びするしかない」「協会として適切に真摯に対話をする必要があると思います」とコメントしています。