佐賀県吉野ヶ里町の課長を務めていた男性が昨年11月に死亡し、町区長会長の男性が、町議会に原因調査を求める要望書を提出することがわかった。遺族は、町長のパワハラが原因でうつ病を発症し、自殺したと主張している。伊東健吾町長は取材に対し、「業務の一環としての発言と認識している。ハラスメントの認識はない」と話している。
遺族によると、男性は昨年4月、伊東町長と別の職員の計3人で新庁舎建設などについて協議。財政計画を巡って進言したが受け入れられず、伊東町長から「俺が(担当を)代えてやる。どこさでも行ってよか」などと叱責された、と訴えている。
男性は直後にうつ病を発症して休職。町に調査を依頼したが、町はパワハラはなかったと判断したという。男性は同11月、副町長に「死をもって抗議する覚悟はできている」などとメールを送り、佐賀市内で死亡しているのが見つかった。
昨年12月、町区長会の多良正裕会長のもとに、男性が町長のパワハラで自殺したのではないかとする匿名の手紙が届いた。多良会長は4日、要望書を町議会に提出するという。