「僕は彼女がゲーム中にキレたり、カッとなったりするのは見たことがない。やっぱり真相を知りたいです」──愛知県一宮市で、高校生の加藤和華さん(16)の遺体が見つかった事件。地元では彼女の死を悼む声があがっていた。
死体遺棄容疑で3月31日に逮捕された江口真先容疑者(21)は、警察の調べに対して「間違いない」と犯行について認めており、事件当日の様子も少しずつ明らかになってきている。全国紙社会部記者が解説する。
「加藤さんは容疑者の自室で殺害されたものとみられています。遺体が運ばれた形跡もなく、男がトラブルの末に犯行におよび、近くにあったクローゼット内に隠したという見立てで調べを進めているようです。
また遺体の背中側には十数か所の刺し傷があり、抵抗した際にできる目立った防御創もなかったことから、加藤さんは背後から襲われた可能性が高いことも新たにわかっています」
昔からゲーム好きだった加藤さん
亡くなった加藤さんは東京都・葛飾区在住。近隣住民らの証言によれば、母親とふたりでアパートに暮らし、区内の高校に通っていたという。同じアパートに住む住人は加藤さんについて、「礼儀正しい、普通の女子高校生だった」「おとなしそうで、事件に巻き込まれるとは思えない」などと口を揃えた。
加藤さんの通っていた中学校の後輩だという学生はこう語る。
「目立つタイプではなかったですけど、いじめられていたとかそういうわけでもない。校庭に出てワイワイするってよりかは、教室でおしゃべりしているインドアタイプだったと思います。ゲーム好きっていうのは、その頃からみんな聞いていましたけど、まさかそれがきっかけでこんな事件になるなんて……」
江口容疑者は加藤さんと「インターネットゲームで知り合った」と供述しているが、加藤さんはかねてからゲーム好きだったようだ。中学校の卒業アルバムの文集では、「将来の夢はまだ決まっていないけど、絵に関する仕事か、ゲームやアニメに関する仕事に就けたらいいな」と将来の展望について綴っている。
同級生の悲嘆「なぜ知らない人の家に…」
加藤さんの同級生は、生前の彼女との思い出をこう語ってくれた。
「自分とはけっこう明るく話してくれていたし、社交的な印象です。ゲームとかアニメの話はよくしました。加藤さんはゲームをやる子たちの間で人気者で、10人とかが集まってゲームをすることもありましたね。
彼女はマンガだと『進撃の巨人』が好きだったのですが、そのほかで言うと少年ジャンプ系にハマっていたイメージです。ただゲームとアニメには全般的に詳しかったと思います。その中でも特に『フォートナイト』とかシューティングゲームがお気に入りでした。容疑者と知り合ったのも『フォートナイト』がきっかけだったと報道で見ましたが、悲しいですね……。