市長のセクハラ巡り、市議会が不信任案を再審議へ 福岡・田川

福岡県田川市議会(定数18)は22日、議会運営委員会を開き、30日に臨時会を開くことを確認した。部下の女性職員(休職中)からセクハラ被害を訴えられている村上卓哉市長の不信任決議案を審議する。村上市長は22日開いた定例記者会見で、改めて辞職を否定。調査に協力したうえで進退を決めたいとの考え方を示した。
村上市長は、女性職員を公務出張先でホテルの自室に招き入れており、「不倫関係にあった。お互いの理解に基づく私的な関係だった」と説明。一方、女性職員側は「同意はあったものの、強いられた関係だった。継続的なセクハラに遭っていた」などとして市公平委員会に第三者調査委員会設置などを求める措置を要求。それぞれの主張に食い違いが生じている。
この日の議運では、不信任決議案の採決方法について「議員の責任を明確にすべきだ」と記名投票を主張する議員と、「誹謗(ひぼう)中傷などの圧力がある」と無記名投票を求める議員が対立。30日に本会議前の議運で協議することを決めた。
不信任決議案の可決には、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。3月19日にも「市政への信頼を失墜させた」として市長に対する不信任案が提出されたが、賛成10、反対7で否決されている。ただ、今回は公費を使った出張先での不倫に加え、女性職員が新たにセクハラ被害を訴えていることから各議員の判断が注目される。【出来祥寿】

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