「ひ孫が生まれ、これからの成長をとても楽しみに…」遺族が初めて悲痛な思いを伝える 埼玉・八潮市の道路陥没事故

埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故から3か月あまり。トラックごと転落した74歳の男性運転手とみられる遺体がようやく地上へと運び出されました。遺族が初めて悲痛な思いを伝えました。
記者 「午前4時半前です。今、男性の捜索活動を行う消防隊員らが現場に到着しました。男性運転手の捜索活動が本格化されます」
空気ボンベを背負う消防隊員たち。防護服姿でガスマスクを付ける隊員の姿も確認できます。埼玉県によりますと、消防と警察あわせて5つの部隊、延べ45人が地下の下水道管に入り、捜索活動にあたりました。
開始からおよそ3時間半。転落したトラックの男性運転手とみられる遺体が地上に運び出され、車で現場を後にしました。
事故が起きたのは、1月28日のことでした。翌日の未明には、トラックの荷台部分が引き上げられましたが、穴の周辺で崩落が繰り返し起き、道路の穴は拡大。作業は難航し、運転席部分と74歳の男性運転手は下水道管の中に取り残されたままでした。
きょうの本格捜索では、陥没現場から下水道管の中へ向け掘っていた穴から、消防隊員などが歩いて運転席部分に近づき、遺体を慎重に運び出しました。
「黙祷」
さきほど開かれた県の災害対策本部会議。
埼玉県 大野元裕知事 「改めて心から哀悼の意を表したいと思います」
男性運転手の遺族も、悲痛な思いをつづっています。
男性運転手の遺族 「いつも笑顔で、とても優しく温厚な性格の父。孫が生まれ愛情を注ぎ、ひ孫が生まれ更に沢山の愛情を注ぎ、これからの成長をとても楽しみにしていました。未だに信じることも、受け止める事も出来ません」
残る運転席部分について、県は今後、重機を使って真上の穴から引き上げる方針です。

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