国民民主党の玉木雄一郎代表が29日までにX(旧ツイッター)を更新。28日の衆院農水委で、コメ高騰の中、小泉進次郎農相が打ち出した備蓄米を随意契約で2000円で店頭に並べる政策をめぐり「あと1年たったら動物のえさ」と発言したことについて、「誤解がある」などとして、釈明した。
玉木氏は28日、衆院農林水産委員会で、高騰するコメ価格の安定化に向けて小泉進次郎農相が進める随意契約による備蓄米放出をめぐり、「あと1年たったら動物のえさになるようなものを『安く売ります』と言っても、そりゃ安く出ますよ」と、進次郎氏流の発信に苦言を呈していた。
この発言にネット上では「殊更『餌米』とか何度も言ってたけれど、政策的に餌米にしていただけであって、品質的に餌米にせざるを得ないのかは全く違うことを理解しているんだろうか?」「『一年経ったら動物のエサ』という表現は売る側にも買う側に対しても配慮に欠いた表現ではないだろうか」など、批判の声が上がっていた。
玉木氏は28日午後10時52時にXを更新。「今日の農水委員会質疑での私の『備蓄米は1年で家畜のエサ米になる』との発言について誤解があるようなので補足します」とポスト。「添付した図にあるように、現在の備蓄米制度は『棚上備蓄』という方式を取っており、主食用米として使用しなければ、5年持ち越し分は家畜のエサとして(飼料用米として)放出されることになっています」とし、「ですから今回、中小スーパーに出す2021年産の備蓄米は、何もなければあと1年で飼料用米として安く売り出す予定のものでした」と改めて制度について説明した。
その上で、玉木氏は「エサ米」の表現を使った真意について「私が言いたかったのな、こうした元々安いお米を安く市場に出すのもいいが、やはり消費者からすれば、いつも食べていたササニシキやコシヒカリなどの値段がもっと手頃な水準になってほしいはず。備蓄米を放出するだけでは、こうした銘柄米の価格は下がらず、石破総理の言った3,000円台の実現は難しいのではないか。この点について小泉大臣の認識を聞いたわけです」と釈明。「備蓄米をどうするかといった短期の政策ではなく、コメ政策の抜本改革こそ求められています」と真意を説明した。
しかし、このポストにも賛否が多数寄せられた。「正論も言い方によっては受け入れ難いものになる一例」「言い訳より先に謝ってください」「自分の口にゆくゆく入るモノを動物のエサと呼ばれたら気持ち悪くて食べられないです」「(制度は分かるが)でも今は我々が食べるものなんですよ。それを『エサだ-』って言ってしまうセンスがおかしいでしょ」との声が寄せられた。
逆に「エサ米なんて呼ぶな!って非難する人は、後1年で飼料用(=家畜のエサ)になるお米を食べなきゃいけない状況を作った自公に対しては非難しないんですかね…?」と、玉木氏ではなく、与党に疑問符を投げかける人も。「批判する方々は、まず質疑動画なんて見てないよ。言葉尻で反応して批判している」と、「エサ米」の一言に反応している状況を批判する声もあった。
玉木氏は、批判の声に対し「農業関係者の間では、飼料用米は、ふつうに『エサ米』と言います」とも投稿している。ただ、飼料用米は人間が食べるための食用米とは品種が違う。畜産飼料として使うために、タンパク質を多く含み、水田の面積あたりの収穫量も多くなるよう品種改良されている。