参院選“内部調査”で見る石破自民「落選危機」27選挙区リスト 炎上議員、大臣経験者…“難あり”人物ゾロゾロ

夏の参院選に向け、自民党が実施したとされる情勢調査の結果が先週末から永田町で出回っている。非改選含め現有114議席の自民が3議席減にとどまるとの結果に「数字が良すぎる」(自民党関係者)と精度を疑問視する声が出ているが、「落選危機」リストは興味深い。
〈現時点における重点選挙区〉として、野党候補との差がプラス6ポイント台からマイナス7ポイント台の20選挙区(複数区含む)と候補者名を列挙(別表)。“難あり”議員が名を連ねているのだ。
例えば、京都の西田昌司議員。沖縄戦の犠牲となった女子学徒らを慰霊する「ひめゆりの塔」の展示をめぐり、「歴史を書き換えている」などと発言。猛批判を浴び、先月9日の会見で「不適切だった」「発言は訂正、削除したい」と謝罪したが、30日発売の月刊誌「正論」への寄稿で「日本軍が悪で米軍が善という展示があったのは事実だ」などと懲りずに持論を展開した。
まったく反省している様子のない西田氏に、京都府政関係者は「ただでさえ自民支持者の中にも『あの発言はどうかと思う』と首をかしげる人も多いのに、記者会見の後に自ら火種をまくとは……」と呆れ気味だ。
■「ブライダルまさこ」も
大臣経験者も落選危機リスト入り。安倍内閣で内閣府特命担当相(消費者及び食品安全、少子化対策、男女共同参画)や法相を務めた森まさこ議員である。
岸田内閣の首相補佐官(女性活躍担当)だった2023年8月、ブライダル補助金事業を推進する傍ら、業者との“蜜月”関係が取り沙汰されて大炎上。SNS上で「ブライダルまさこ」なる不名誉なあだ名を付けられた。せっかくの大臣経験も形無しで、ある福島県議は「正直、野党候補が一本化したら大接戦になる」と危機感を隠さない。
情勢調査には、早くも雲行きの怪しい20選挙区以外に“当選絶望”の選挙区が7つもある。27人落選危機の石破自民は決して安泰ではない。
◇ ◇ ◇
衆院で少数与党の国会運営を強いられる石破政権にとって、参院選は自公の過半数維持が最低ライン。政権ナンバー2が引き締めを図る一方、“機密事項”たるべき選挙戦略はダダ漏れだ。●関連記事【もっと読む】『石破自民「参院選戦略」ダダ漏れの体たらく…流出の“内部資料”では野党共闘をピリピリ警戒』で詳報している。

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