兵庫県の前総務部長が、元県民局長の私的情報を県議らに漏洩したと第三者委員会に認定された問題で、「指示の有無」をめぐる食い違いについて、斎藤知事が11日の会見で言及しました。
県の第三者委員会は5月、前総務部長の井ノ本知明氏が3人の県議らに元西播磨県民局長の私的な情報を漏らしたと認定し、「斎藤知事および片山安孝元副知事の指示のもと、県議会への『根回し』の趣旨で漏洩を行った可能性が高いと判断せざるをえない」と結論づけました。
前総務部長は「斎藤知事および片山元副知事から指示された」と話しているということですが、斎藤知事は一貫して「指示」を否定しています。
また、前総務部長は県から停職3カ月の懲戒処分を受け、斎藤知事は「行為としては適切でなかった」と話していますが、片山元副知事は「必要かつ相当な範囲での議会根回しで、総務部長の適正な業務だった」などと主張しています。
11日の定例会見で、言い分の食い違いについて問われた斎藤知事は「この間、井ノ本前総務部長や片山元副知事に、私から接触したり話したりしたことはない」、「懲戒処分の手続きや内容は適切だった。この件の対応は終わっている」などと、解消に向けての話し合いは持たない考えを示しました。
3人は10日、前総務部長が地方公務員法の守秘義務違反の疑いで、斎藤知事と片山元副知事が守秘義務違反教唆の疑いで、神戸地検に刑事告発されています。