福岡市の小学校の給食で主菜が唐揚げ1つだったことにSNSで批判が相次いでいる件で、高島宗一郎市長は13日、自身のフェイスブックを更新し「今回の件は学校給食をより良いものへ進化させるチャンス」と前向きな姿勢を示しました。
福岡市の市立小学校で今年4月に提供された給食で主菜が唐揚げ1つの画像がSNSに掲載されると、「少なすぎる」と批判が相次いでいました。
この件について福岡市の高島宗一郎市長は13日、自身のフェイスブックを更新。
「写真を見て、正直に言って私も大変ショックでしたし、福岡の子どもたちに申し訳ない気持ちにもなりました」と感想を述べたうえでこう続きました。
「その後、教育委員会から説明を受け、具だくさんの汁物などでしっかりと栄養やカロリーを補っていることや、日々の給食には多様な献立が用意されていることなどは理解しました」
「とはいえ、いま『食育』の重要性が強く言われている時代です。単に栄養素や効率だけではなく、『美味しそう』『食べたくなる』と感じる見た目や食べ合わせも、子どもたちの食への関心や健全な成長につながる大切な要素です」
「私は、今回の件は福岡の学校給食をより良いものへと進化させるチャンスだと思います。既成概念にとらわれず、子どもたちが楽しみにできる、本当に美味しい給食の実現に向けた議論が多角的に進むことを、私も心から願っています」
「給食では以前からご飯(和食)にも牛乳といった組み合わせがなされていますが、個人的には、こうした点も食育の観点から本当にいいのか考えてほしいと思っています」
SNSでの批判を受けて福岡市教育委員会は11日の市議会で検討プロジェクトをもうけ、「食育」の専門家や飲食業界で活躍する人など外部の有識者をメンバーに入れ、見栄えも含めて給食の質を向上させるアイデアを募集することを決めています。
福岡市では今年度の2学期からすべての市立学校の給食を無償化することになっていて、高島市長は投稿の最後を「保護者の皆さんの負担増なく、子どもたちによりよい給食が届くよう、これからも教育委員会と力を合わせて取り組んでまいります」と締めくくりました。