東京都議選(定数127、22日投開票)は15日、選挙期間中唯一の日曜日を迎えた。人口が密集する首都の攻防は無党派層への浸透がカギを握るとされ、各党は夏の参院選も見据え、党首らが奔走して支持の拡大を訴えた。
板橋区役所前で演説した日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は政権を批判した。石破茂首相が表明した全国民一律2万円の物価高対策について「(多額の事務)経費をかけて2万円を配るのか」と主張し、都民税の軽減などを訴えた。
国民民主党の玉木雄一郎代表も、板橋区内の商業施設前でマイクを握り「都議会で議席がゼロなので、チャレンジャーとして臨んでいく」と述べた。都内の家賃の高さにも言及し、手取りを増やす必要性を主張した。
調布市の京王線調布駅前では、昨年の都知事選で注目を集め、地域政党「再生の道」を立ち上げた前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が演説した。「都議会は、本来はなくてよい知事与党と野党が存在してしまっている。健全な議論が生まれなくなる」と訴えた。
地域政党「都民ファーストの会」の特別顧問を務める小池百合子都知事は、多摩地域の同党候補者を応援した。自民、公明、立憲民主、共産などの各党も幹部や知名度のある国会議員らが手分けして選挙区を回った。(原川貴郎、長谷川あかり)