オリンパスの元社長に違法薬物を譲渡し、現金を脅し取ったなどとして、恐喝罪や麻薬特例法違反などに問われた金子高明被告(45)に対し、東京地裁(駒田秀和裁判官)は19日、懲役2年(求刑・懲役3年)、追徴金46万円の実刑判決を言い渡した。
判決によると、金子被告はオリンパスのシュテファン・カウフマン元社長(57)(麻薬特例法違反で有罪確定)に対し、2023年、東京都内で3回、コカインとみられる違法薬物などを譲り渡した。24年には「まとまった金額が必要」「あなたは株主総会が控えている」と記した書面を手渡すなどして50万円を脅し取った。
判決は、「違法薬物購入が知られることを恐れる心情につけ込んで金銭を要求した。執拗で悪質な犯行だ」と指摘した。