【ニューヨーク=太田晶久】石破首相は24日、ニューヨークで記者会見し、戦後80年にあわせた首相の見解について、「メッセージ」として発表する考えを表明した。自民党総裁選が投開票される10月4日以降の退任間際に出す方向で調整している。
首相は「なぜ戦争を止めることができなかったか、私なりの考え方を申し述べたい」と語り、閣議決定を経る「首相談話」の形は取らない考えも示した。歴史認識については、戦後70年の安倍首相談話など過去の首相談話を踏襲し、新たな内容には踏み込まない方針だ。
首相は記者会見に先立つ国連総会での一般討論演説でも、戦後80年の日本の歩みを振り返り、「歴史に真正面から向き合うことなくして、明るい未来はひらけない」と強調。「不戦の誓いの下、世界の恒久平和の実現のため、力を尽くしてきた」と総括した。