臨時国会での首相指名選挙を巡り、立憲民主党の安住幹事長と日本維新の会の中司幹事長、国民民主党の榛葉幹事長は14日、国会内で会談し、協力が可能かを判断するための3党党首会談を15日に開くことで一致した。高市総裁の首相指名を目指す自民党は14日、国民民主や維新と協議したほか、15日には立民、維新、国民民主の3党と個別に党首会談を行う方針で、与野党の攻防が激化している。
立民は、野党での首相候補の一本化に前向きで、国民民主の玉木代表を有力な選択肢としている。国民民主は安全保障などの基本政策の一致が前提との立場だ。
幹事長会談では、安住氏が首相候補の一本化を呼びかけた。これに対し、榛葉氏は、衆参で過半数を確保するための政権の枠組みを示すよう要請した。さらに、立民が「違憲部分の廃止」を主張する安保関連法と、「原発ゼロ」政策、憲法改正に関する見解について党首会談での回答を求めた。
立民は14日の常任幹事会で党首会談での対応を野田代表に一任した。安住氏は会談後「あとは各代表の判断だ」と記者団に述べた。榛葉氏は「(基本政策の一致は)なかなかハードルが高い」と語った。
一方、自民の高市氏は14日の党両院議員懇談会で「首相指名の瞬間、ギリギリまで一生懸命、合意できる政党と一緒に歩めるよう努力していく」と強調した。自民幹部が、国民民主や維新からの首相指名を含む国会運営での協力取りつけに向けて動いており、14日には、鈴木幹事長が榛葉氏と、梶山弘志国会対策委員長が維新の遠藤敬国対委員長とそれぞれ会談した。