【ストックホルム=木下倫太朗】ノーベル生理学・医学賞を受賞する坂口志文(しもん)・大阪大特別栄誉教授(74)は6日、ストックホルムのカロリンスカ研究所で、共同受賞決定者2人とともに公式記者会見に臨み、「今回のノーベル賞を通じ、社会に医学研究の重要性を認識してもらうことで、基礎研究への支援が必要だと訴えたい」と語った。
坂口さんは、過剰な免疫反応を抑える働きを持つ制御性T細胞を発見。がんや自己免疫疾患などの新たな治療法の開発に道を開いた功績が評価された。会見で「(受賞連絡を受けてから)とても忙しい2カ月だったが、ノーベルウイークを楽しみたい」と話した。
会見には、共同受賞者に選ばれた米国のメアリー・ブランコウさんと、フレッド・ラムズデルさんも出席した。授賞式は10日夕(日本時間11日未明)の予定。坂口さんは7日には、自身の研究内容を説明する受賞記念講演に臨む。