《改憲勢力で3分の2超の予測も》総選挙後・政界大再編のカギとなる「憲法改正」 “安倍政権でさえ改憲原案提出なし”というハードルの高さ 高市首相に問われる決意と覚悟

高市早苗・首相の電撃解散や立憲民主党と公明党の新党結成で大揺れの政界だが、これらはさらなる激変の序章に過ぎない。総選挙後の日本政界を待ち受ける大再編劇は、何が軸となり、各党の政治家はどう動くのか。そしてそこで問われる高市首相の「覚悟」とは――。
政界再編のカギは「憲法改正」
政界再編のカギとなるテーマは何か。ノンフィクション作家でジャーナリストの門田隆将氏は「憲法改正」だと指摘する。
「現在の国際情勢から見て憲法改正は待ったなしのテーマになっている。高市首相の台湾有事をめぐる答弁で中国は日本への輸出規制など圧力を強め、政界では親中国派の立憲民主党と公明党が結束して中道改革連合をつくった。口では憲法改正の議論を深めると言っていますが、目的のひとつは改憲阻止と見ていい。
だからこそ、改憲勢力は高市首相を中心にまとまろうとしている。これまで自民党は改憲に慎重な公明党と連立を組んでいたから、改憲手続きに踏み込めなかったが、その公明党が連立離脱して障害はなくなった。今回の選挙で重要なのは自民、維新、国民、参政、保守の改憲政党が合わせて46議席伸ばせば衆院の3分の2を確保できること。参院は改憲5政党で既に3分の2の勢力がある。憲法改正に動くまたとないチャンスであり、改正議論のなかで政界再編も進んでいくはずです」
本誌・週刊ポスト前号(2026年1月30日号)の政治ジャーナリスト・野上忠興氏による選挙予測では自民、維新、国民、参政、保守の5党で55議席増で3分の2を超える情勢となっている(関連記事参照)。
別掲の表は憲法改正についての各党のスタンスをまとめたものだ。改正に前向きな政党の間でも、重視する改正項目に違いがあることがわかる。
そのため自民、維新、国民民主は憲法改正の条文案を議論する全会派参加の「起草委員会」の設置を主張しているが、立憲民主などが反対して「入り口」にも入れないまま議論は止まっていた。
憲法改正にどこから手をつけるか。憲法学者の百地章・日大名誉教授はこう語る。
「理想は全面改正ですが、現実的には困難。改憲派の政党でさえまとまった改憲案がない。よって個別的な条文改正を進めるしかない。どこから手をつけるかを考える際には、第1に国家の根幹にかかわる事柄であること、第2に、国家的緊急性が高いこと、第3に広く国民に支持が得られそうなテーマという3点を踏まえるのが良いと考える。

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