高市首相は13日の衆院予算委員会で、自身を衆院選で支援しなかった地元首長の自治体の道路予算を「カットした」などと発言した簗農相について「行政の運営をしていいのかも含め、しっかりと考えさせていただく」と述べ、進退の判断に含みを持たせた。政府・自民党内で「辞任は避けられない」との見方が強まっており、首相は国会審議への影響も踏まえ、近く対応を判断する見通しだ。
予算委で首相は、簗氏の陣営が衆院選中に支持者をシャトルバスで無料送迎した問題では、簗氏から事情を聞き取るとし、「仮に違法性があれば、躊躇しない」と更迭を辞さない考えも示した。自民幹部は「国会審議への影響を避けるには、辞めてもらうしかない」と語った。
この日は首相と全閣僚が出席して基本的質疑が行われた。簗氏は、道路予算に関し「(国土交通省に)減額を求めた事実はない」と改めて釈明した。無料送迎問題では、野党から「公職選挙法違反ではないか」と追及を受けた。簗氏は、2024年と今年の衆院選で出陣式の出席者を臨時駐車場から会場までバスで送迎したことは認めつつ、「会場費の一部で、利益供与や寄付にはあたらない」と違法性を否定した。
簗氏は午前の予算委では、事前に陣営スタッフが地元の選挙管理委員会に問い合わせ、違法性がないことを確認したと答弁した。これに対し、栃木県選管は13日午後、「問い合わせの有無については確認できない」とのコメントを発表した。読売新聞の取材に対し、こうした問い合わせがあった場合には「過去の実例や判例に基づき『公選法上の利益供与にあたるおそれがあるため、差し控えてほしい』と伝える」と説明した。
首相は13日夜、簗氏から電話で無料送迎問題について報告を受けた。首相は予算委後、首相官邸で記者団に対し「まず電話で報告を受け、あす(14日)の予算委後にも会えれば、話を聞きたい」と語っていた。
14日には衆院予算委が開かれ、16日と19日には参院予算委が予定されている。自民内では、参院予算委前の進退判断を求める声が広がっている。