懸念が噴出していた外国人にも投票権を与える東京都武蔵野市の住民投票条例制定の動きが、ストップする見通しとなった。24日投開票の市長選で当選した小美濃安弘新市長(61)が、「公約通り凍結する」と明言した。
問題の住民投票条例案は、松下玲子前市長時代の2021年、議会に提出。国籍を問わず、住民登録から3カ月以上経過した18歳以上が投票できる内容で、市議や市民から「実質的に外国人参政権を容認し、他国の政治勢力が悪用して市政に影響しかねない」などと懸念が相次ぎ、否決された。小美濃氏は当時、市議として条例案に反対の立場で活動した。
その後、今年7月から学者らを集めた有識者懇談会で論点整理が始まったが、松下氏が11月、引退を表明した菅直人元首相の後継として次期衆院選への出馬を表明して市長選に突入。小美濃氏は条例案が市を分断したとして、選挙戦では条例制定の「凍結」を公約に掲げていた。