「かっぱ寿司」の運営会社「カッパ・クリエイト」の前社長が営業秘密を不正に取得したとして、回転ずしチェーンなどを展開する「ゼンショーホールディングス(HD)」の子会社はま寿司は27日、カッパ社や前社長らに5億円の損害賠償などを求めて東京地裁に提訴した。ゼンショーHDが発表した。
カッパ社の田辺公己前社長(47)はゼンショーHD幹部だった2020年、商品原価データなどの営業秘密を不正に取得したとして不正競争防止法違反(営業秘密領得など)の罪に問われ、懲役3年、執行猶予4年、罰金200万円の判決が確定している。
ゼンショーHDによると、事件の捜査や刑事裁判の過程で、持ち出されたデータがカッパ社内で使用されていたほか、同じコロワイドグループのコロワイドMDにも開示されていたことが分かった。はま寿司各店舗の損益計算書や売上高なども不正取得され、カッパ社に開示されていたことを確認したとしている。
ゼンショーHDは損害額を63億円以上と算出した。