「雪溶かして洗濯していた」 石川・珠洲に待望の移動式ランドリー

能登半島地震による断水が続く石川県珠洲市で、避難所となっている市立上戸小学校にコンテナ型の移動式ランドリーが設置された。衣服の洗濯がままならない被災者が、予約待ちの行列をつくっている。
断水が長期化する中、トイレや入浴と並んで洗濯が大きな課題となっている。関西広域連合の各府県が担当の自治体を支援する方式に基づき、兵庫県養父市がコンテナを所有する同市の「山本運輸」に派遣を要請。山本洋介社長(47)も同行し、22日から1日半をかけランドリーと1・5トン分の水タンクを載せたコンテナ2台を珠洲まで運び込んだ。
ランドリーのコンテナにはドラム式洗濯機9台が並び、乾燥機能もある。1回当たり約55リットルの水が必要で、自衛隊が仮設風呂用にろ過した河川水を活用している。避難所外からも多くの利用があり、同行した養父市職員が予約を受け付けている。
プレオープンの24日には92組の利用があり、25日も早朝から行列ができた。25日朝に訪れた珠洲市上戸町のパート、真脇美恵子さん(71)は「雨水をためたり雪を溶かしたりして衣服を水洗いしているが、汚れも落ちにくいし手間も大変。本当にありがたい」と話した。【稲生陽、川畑岳志】

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